見出し画像

令和5年度「福島県学術教育振興財団助成事業」研究成果報告会

本校は「福島県学術教育振興財団」の助成を受けて次のような研究に取り組んでいます。

令和6年2月29日(木)に、協力企業の(株)Eye's JAPANの3名を招き、本校職員と会津地区の特別支援学校の教員を対象にして令和5年度の研究成果報告会を実施しました。

これが「令和5年度研究の概要」です

VR(バーチャルリアリティ)の技術と360°カメラを使って撮影した動画を組み合わせて、「安全な通学の方法」「正しい公共交通機関の利用方法」などを学びました。

中学部2年生の授業です。
VRゴーグルを使って、ふだん歩いている駅から学校までの通学路にどのような危険があるか、また交通ルールマナーを確認しました。

「雨が降ると見通しが悪くなる」「ここは道幅がせまい」・・・いろいろなことに気づきました

実際に教室で体験してみました。
さあ、バス停の前で、向こうから人が歩いてきますよ。道幅は広くありません。足下にはベンチのような障害物もあります。さて、どうしたらいいでしょう?

生徒「(狭い道では)すれ違うときに、(対向してくる人に)ぶつからないように身体を斜めにするといい」
生徒「(自分が)自転車に乗っているときは、人とすれ違うときには(自転車を)降りて歩かないと危ない目にあわせてしまう」
生徒「(雨が降って)傘を差しているときには、傘をちょっと閉じてあげると(対向してくる人に)ぶつからない」
・・・いろいろな「気づき」を発表しました。

これを聞いたEyes,JAPANの山寺さんは、「自分の傘を閉じて相手ファーストで道を譲る・・・なんてかっこいいんだ!!
この反応に生徒たちもにっこり😃

360°カメラとVRを使って学んだルールやマナー、通学路の安全に気をつけるべき箇所について、他の生徒や小学部の児童にもアバターを使って教えてあげることにしました。
さて、「わたし(ぼく)は、どんなアバター(キャラクター)になろうかな?」


Eyes,JAPANの協力で作成した本校オリジナルアバター(キャラクター)
「あいちゃん」と「パワー君」
お好みでこんなアバター(キャラクター)を選ぶこともできます

モーションキャプチャーの技術をつかって、アバター(キャラクター)を自分の分身のように動かしています
声優のようにアバターにセリフを言わせる(アテレコ)のもバッチリです。
小学部の児童にもわかるように、「わかりやすい言葉」「聞き取りやすい話し方」にも気をつけて録音しました。

自分の身体にモーションキャプチャーを装着して、アバター(キャラクター)を動かします
アバター(キャラクター)にセリフを入れています

完成したのが、こちら!

あいちゃんがわかりやすく交通安全を教えてくれます

次は高等部1年の授業です。
360°カメラで撮影した動画を使って「正しい公共交通機関の利用方法」を学びました。

はじめに「会津バス」に乗るときの手順をモニターで確認します
360°カメラを動かして、乗車の疑似体験をしています

ほかにも、助成事業の研究は以下のような各学部、部、教科などに波及させることができました。

本校の教員を対象にしたアンケート集計結果です。
研究の成果が、教員の知識・技能の向上だけでなく授業構想の広がりや意欲につながったことがわかります。

引き続き研究を重ね、子どもたちの「学びの変革と充実」に挑戦していきたいと思います。

研究成果報告会の様子が福島中央テレビで放映されました。以下のアドレスにアクセスすると観ることができます。

https://news.ntv.co.jp/n/fct/category/society/fce071c218e8524546b2b8fb69f1746ef4

詳しくは会津支援学校のHPをご覧ください!